昨今、例のウイルスの流行に伴ってにわかに注目を集めている免疫ミルクについて、長くならないように簡単に解説します。
目次
母子免疫から生まれた免疫ミルク
赤ちゃんは生後半年ほど、自身では一切抗体や感作リンパ球など免疫の武器を作ることができないにもかかわらず、その間風邪などの感染症にほとんど感染することがありません。
それは、出産後一番早く出る母乳(初乳)に、母体が作り出した交代や生理活性物質や、それまで母親が獲得してきた免疫物質や生体防御物質が高濃度に含まれているためです。
この仕組みを母子免疫といいます。
免疫学の進歩によって、この初乳に含まれる生体防御物質は、感染症を防ぐだけでなく、炎症性疾患、リウマチ、膠原病など自己免疫疾患や、花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患の予防と改善、さらに大腸がんなど多くのがんの予防や治療時の免疫力向上にまで大きな力を発揮することがわかっています。
この母子免疫もとにアメリカのスターリ研究所で開発されたのが免疫ミルクです。
雌牛に抗体入りの乳を作らせる
不活化(無害化)させた病原性細菌をワクチンとして雌牛に継続的に投与することで、それらの病原菌に対する抗体を含む乳(ミルク)を作らせる、というものです。
その乳には抗体のほかに、通常の牛乳の100倍から1000倍もの抗炎症物質や抗高血圧物質、抗コレステロール物質などの多種多様な健康回復物質が含まれており、それらは人間にも十分有効です。
免疫ミルクの驚くべき健康回復効果
- 26種の病原菌抗体による幅広い感染症の予防と改善
- リウマチ性関節炎
- 心臓炎
- 一般的な関節炎
- 痛風による関節炎
- 粘液嚢炎
- 腱炎
- 腎炎
- 便秘
- 気管支喘息
- 風邪の予防と改善
- アレルギー性疾患
- コレステロール低下作用
- 血圧の降下
- 皮膚疾患
- 心臓内皮細胞の保護作用
- アテローム性動脈硬化症
- 骨の改善
- 虫歯予防と歯肉炎の改善
- エイズの日和見感染症
- スポーツ選手の免疫抑制を阻止
- 加齢による免疫機能の低下を阻止
- 食欲増進
- 睡眠の質の向上
- エネルギー不足
- 狼瘡
- がん治療時の免疫力保持と副作用の軽減
これら26種の病原菌の抗体を含む免疫ミルク
- 黄色ブドウ球菌(食中毒でおなじみの菌です)
- 表皮ブドウ球菌
- 化膿性連鎖球菌(タイプ1、3、5、8、12、14、18、22)
- アエロゲネス菌
- 大腸桿菌(免疫力が下がると悪さをする大腸菌)
- 緑膿菌
- 肺炎桿菌
- 腸桿菌
- 流行性感冒桿菌(インフルエンザや気管支炎などを引き起こす)
- 緑色連鎖球菌
- 肺炎球菌
- 尋常変型菌
- 赤痢菌
- ニキビ菌
- 座瘡菌Ⅰ型
- サングイス連鎖球菌(心内膜炎、虫歯の原因)
- ミュータンス菌(虫歯の原因)
- 唾液連鎖球菌
- 乳腺炎菌
私が実際に飲んでいる免疫ミルクを含むサプリ
免疫ミルクほか、有胞子性乳酸菌とガラクトオリゴ糖をバランスよく配合したミルクプラスというサプリを飲んでいます。
免疫ミルク単体のサプリも良いのですが、とくにこの有胞子性乳酸菌とガラクトオリゴ糖は乱れがちな腸内環境を整えるのに便利なので、かなりお気に入りです。
何より、免疫ミルク、有胞子性乳酸菌、ガラクトオリゴ糖を別々でサプリを飲むよりも面倒も出費も少なくて済むのがうれしいです。
免疫ミルクは回復系、防御系のはたらきに特化しているため、免疫ミルクを飲んでいますが、あいにく「これが免疫ミルクの体感です!」と言えるようなものは個人的には持っていません。が、有胞子性乳酸菌とガラクトオリゴ糖については【うつ脱却】実際に過去に大量排便を経験したサプリを紹介しますの記事でお話ししています。
以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※参照:「改訂新版免疫ミルクはなぜリウマチ、ガン、感染症に効くのか(旭丘光志著 二見書房刊)」